医療・バイオ・製薬プロセスにおけるメンブレンの役割
現在多くの医療・製薬プロセスにおいて、さまざまなプロセス流体の分離、精製にメンブレンが利用されています。
医薬品の製造に必要な大量の水の精製には、メンブレンは不可欠な存在となっています。例えば、製造工程での機器・器具の洗浄用水をはじめ、製剤・試薬の調整用水、各種検査用水などの精製工程でメンブレンは利用されています。
また、病院における医療目的として利用される水でもメンブレンは不可欠な存在となっています。例えば、人工透析用水や手術用手洗用水にはメンブレンで精製された水が一般的に利用されています。
さらに、精製・濃縮・分離が繰り返し必要なバイオテクノロジーおよび製薬分野においてもメンブレンは不可欠な存在です。膜分離技術は、対象液の分画分子量や荷電、物理サイズ、親水性などの特性によって精製・分離・濃縮を行うことが可能なため、薬品、中間体、ファインケミカルおよび熱に敏感な物質の分離・濃縮をはじめ、非反応物質の回収、溶媒の回収、反応流体の脱水などに利用されています。
どのような種類があるの?
バイオ・製薬用途のスパイラル膜エレメントには逆浸透膜(RO)、ナノフィルトレーション膜(NF)、限外ろ過膜(UF)、精密濾過膜(MF)があります。
これらのバイオ・製薬用のメンブレンにはサニタリー性を重視した膜エレメントをはじめ、高pH、低pH、高温、高粘度な どの過酷なプロセス過程の条件下でも使用可能なメンブレンやエレメント形状のタイプもあり、これらを利用することにより様々なバイオ・製薬のプロセス溶液の分離・精製が可能になります。
どのような用途に利用されているの?
バイオ・製薬への膜技術の応用例には下記のようなものがあります。
- 抗生物質の精製および濃縮
- 酵素の濃縮および精製
- アミノ酸の濃縮および精製
- タンパク質の濃縮および精製
- 多糖(類)の濃縮および精製
- 造影剤の濃縮および精製
- 血清ろ過
- セルハーベスト
- 溶解物清澄化
- 滅菌
- 水の純度制御
- 懸濁物質、イオン、TDSの除去
- 注射用水(WFI)
- 人工透析
トスクではフランス SUEZ社(旧 米国GEウォーター・テクノロジーズ)のメンブレン製品を中心に、バイオ・製薬用途の逆浸透膜(RO)をはじめ、ナノフィルトレーション膜(NF)、限外ろ過膜(UF)、精密濾過膜(MF)のスパイラルモジュールを取り扱っています。
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