食品・乳製品とメンブレンの密接な関係

食品・乳製品プロセスにおけるスパイラル膜エレメントの利点とは?

メンブレンを利用するメリットは?

dairyelement現在多くの食品産業や乳業産業では、コスト競争力を維持しながら製品品質を向上させるためにスパイラル膜を導入・利用しています。

従来の廃水処理方法の多くがコスト的にも環境的にも適さない一方、スパイラル膜を利用した技術は、食品及び乳製品プロセス溶液を経済的に処理できるとともに、製造工程において資源の回収、水の再利用、排水削減などの付加価値を与えることが可能です。さらに、蒸留、抽出、蒸発、イオン交換などの他の廃水処理技術と比較して、膜処理技術には下記のような数々の利点があります。

  1. 環境に優しいグリーンテクノロジーである: 従来の技術と比較して、有害薬品や再生不可能な資源の利用を削減する事が可能です。
  2. 相転移(固体:液体:気体)が不要: 食品や乳製品の変性のリスクを大きく削減するとともに、相転移に要するエネルギーコストの削減が可能になります。
  3. 単体でも利用でき、他の装置の補助としても利用可能: プラントのコスト削減のための設計を柔軟に行うことが可能です。
  4. 他の分離技術と比較して省スペースにて設置可能: コンパクト設計が可能

spiralmembrane

どのような種類があるの?

foodsep食品・乳業用途のスパイラル膜エレメントには逆浸透膜(RO)、ナノフィルトレーション膜 (NF)、限外ろ過膜(UF)、精密濾過膜(MF)があります。これらの食品・乳業用のメンブレンにはサニタリー性を重視した膜エレメントをはじめ、高pH、低pH、高温、高粘度などの過酷なプロセス過程の条件下でも使用可能なメンブレンやエレメント形状のタイプもあり、これらを利用することにより様々な食品及び乳業のプロセス溶液の分離・精製が可能になります。

利用技術例

  • プロテイン、糖、スターチの分画、濃縮、清澄
  • 油水分離
  • 仕込み水の脱塩
  • 巨大分子や微生物の除去
  • 排水の再利用
  • BOD排出の削減
  • 資源の回収と商品副生成物の製造

どのような用途に利用されているの?

スパイラル膜エレメントは下記のような用途に利用されています。

用途膜技術特徴
チーズ ホエー濃縮UF80% ホエープロテイン濃縮
高プロテイン除去
ミネラルプロテインの変性
チーズ ホエー脱塩NFラクトースおよびプロテインの高除去率
脱脂MFプロテインの高濃縮には不可欠
デキストロース清澄MF / UFメディアフィルターよりも効率的
色度除去UF / NFケミカルフリー
高効率な色度除去
スターチ&砂糖の濃縮ROケミカルフリー
高Brix濃縮
高温処理
蒸発装置復水のポリッシングRO高温処理
デキストロース精製&砂糖分画NFクロマトグラフィーの代替
廃水のBOD削減UF / NF規制遵守
ケミカルフリー

トスクではフランス SUEZ社(旧 米国GEウォーター・テクノロジーズ)のメンブレン製品を中心に、食品および乳製品用の逆浸透膜(RO)をはじめ、ナノフィルトレーション膜(NF)、限外ろ過膜(UF)、精密濾過膜(MF)のスパイラルモジュールを取り扱っています。

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