サニタリー用途と一般用の膜エレメントの違いとは
一般的な膜エレメントの限界
食品や製薬などのサニタリー性が要求される用途において、膜モジュール内の液溜りがないことは非常に重要な要素です。しかし、一般的なブラインシールを利用した膜モジュールの場合、ハウジングの内壁と膜モジュール外側の無駄な隙間に濃縮水の滞留が発生します。
DURASANアウターラップを採用した膜エレメントとは?
フランス SUEZ社(旧 米国GEウォーター・テクノロジーズ)によって開発・特許取得した高い寸法精度の頑丈なネット状プラスチックで出来ているDURASANアウターラップを利用したエレメントは、ハウジング内壁と膜モジュール外側の流れをコントロールすると同時に、ブラインシールを使わずにハウジング内壁に密着するように設計されています。このため、食品や製薬などのサニタリー性が要求される用途において、ハウジングの内壁と膜モジュール外側に濃縮水の滞留が発生することがありません。
DURASANアウターラップを採用した膜エレメントの優位性とは?
無駄な隙間の排除(ブラインシールを使用しないデザインによるサニタリー性)
エレメント外側の流れをコントロールすることにより、微生物付着や増殖の原因となる無駄な隙間を排除(5~10%の供給水がエレメントの外周を流れる)
殺菌・洗浄(CIP)効果の向上
Durasanスリーブは完全な洗浄と殺菌を実現しており、CIPサニタリーシステム等に理想的
すすぎ時間の短縮
エレメント外側の流れを抑制することによって洗浄・殺菌のすすぎ時間の短縮を実現
低溶出性
グラスファイバーやテープ接着剤を使わないので有機溶出が最小限
より簡単なエレメントの装填
Durasanエレメントは寸法精度が極めて高いため、エレメントのハウジングへの装填が簡単
より低い圧力損失(エレメント/ハウジング間)
優れた耐熱性と耐酸(低pH)性
トスクではDURASANを利用したフランス SUEZ社(旧 米国GEウォーター・テクノロジーズ)の逆浸透膜(RO)をはじめ、ナノフィルトレーション膜(NF)、限外ろ過膜(UF)、精密濾過膜(MF)の各種スパイラルモジュールを取り扱っています。