ステラポアー(ポリエチレン膜)ラインナップ
ステラポアー(ポリエチレン膜)とは
◎ポリエチレン中空糸の構造について
内径 270μm、外径 380μm の極細ストローのような形状(図 1 左側)で、その表面にサブ ミクロンの微細孔が無数に開孔しており(図 1 右側)、この微細孔を通して水や空気をろ過し、 微粒子や細菌を除去します。
◎ポリエチレン原料と製造方法について
ピュアなポリエチレンポリマーを原料として溶融紡糸法と延伸開孔法で製造していますの
で、溶剤や可塑剤等を一切含まず、極めてクリーンで衛生的かつ安全な膜です。また、2次
側となる中空糸内径部は製膜時から製品加工まで常に膜の内側であるため、外界からの粒子
汚染を受けません。
◎ポリエチレンの表面処理とフィルタ特性について
水用フィルタは、ポリエチレンの表面を親水性ポリマーで覆うことにより、恒久的な親水性
を付与した膜です。ドライ状態から直ちに通水できますので、保存液の管理が不要です。ま
た、水用フィルタには少量の疎水糸が組み込まれているため、流入したエアーを下流に通気
してエアーロック現象の発生を抑制させる構造になっています。
一方、親水性を付与しないポリエチレン素材の表面は水をはじくのでエアーフィルタ、ミス
ト除去フィルタとして利用できます。
◎ポリエチレン中空糸膜の特性について
ポリエチレン中空糸膜は、機械的な強度が強く、屈曲疲労にも強い非常にタフな膜です。 また、酸やアルカリに強く、耐放射線性にも優れており微生物にも侵されないので、幅 広い用途展開ができます。また中空糸膜は、膜自体の強度が強いため、メッシュ等の支 持材を必要とせず、コンパクトなボディーに大きな膜面積を充填することができます。 フラットメンブレンのブリーツ加工と比較して4倍程度の大面積が入ります(図2)。
このように膜面積が大きいので、コンパクトなボディーながら、非常に長いろ過寿命を 実現しています(図3)。このことから超純水から水道水レベルまで幅広くご使用いた だけます。
◎ステラポアーのモジュール構造について
ステラポアーは、中空糸を U 字型にまとめたワン ウェイの全量ろ過方式モジュール構造をしていま す(図4)。そのため部分ろ過のように処理水の 無駄がなく配管も非常にシンプルで、エネルギー ロスもありません。また、膜以外の接液部材ほと んどありませんので、溶出物が極めて少なく、超 純水や食品用に最適です。 一方、ケース本体も含めて使い捨てですから、モ ジュール交換時にハウジングを洗浄する必要がな く、極めて衛生的です。モジュールがコンパクト なので、機器組み込み用に最適です。